山本昌知先生は、うつの時の私の主治医の先生です。初診では、涙をぽろぽろこぼしながら1時間も喋る私の話をふんふんと聴いてくださり、休みを楽しんでいた2年後の私には、「あんた、復職する気が失せてきとるじゃろ」と明確化してくださいました。おかげで復職できました。それ以後、私の中に再発の不安はあったものの、不安が募ると昌知先生に会いに行き、エネルギーをいただいてきました。そんな大好きな昌知先生が、「沢田の杖塾」で講演をしてくださったのです。
『人と人』の関係は昔は作りやすかった。今は『人と物、あるいは、物と物』になりやすい。確かに、物扱いされることは多く、それによってすり減り、心が固まっていく世の中です。
『役割』で生きるのは大切だけれども、そればかりになるとしんどい。確かに、役割は社会で生きる為には必要なことです。けれども、役割ばかりが肥大化してしまうと、自分を見失う。だから、自分と会話しなくちゃね。そんなお話でした。
送り迎えの車の中では、「キリスト教には、人生を『楽しむ』という希望がある。」そんなことも言われました。『お任せする』ということ。『闇を生きる』ということ。そんな話ができたことも嬉しいひとときでした。
『山本昌知の臨床作法』『人薬』などの本もあります。『精神』『精神0』というDVDもあります。ぜひ、昌知先生の人を想う温かい心に触れてみてください。ホッとしますよ。