SGPが大切にしていること

「まじめで誠実。ひたむき」

悩みをもって来られる方のほとんどが、こんな素敵な方々です。 ではなぜ、そんなすてきな人が、悩み苦しむのか。それは、与えられた仕事や役割に忠実に誠実に取り組んでおられるからです。そして、その仕事や役割を一生懸命生きているうちに、「自分自身」を見失っていっておられると感じるのです。

私たちは人間です。傷つきやすさや脆さもった、当たり前の人間です。それを忘れて役割に忠実に生きていくうちに、doing(行為)の世界の割合が大きくなり、being(存在・命)としての自分の芯の部分から離れてしまうように感じるのです。

「役割」とは、人を「物化」する危険性を持っている。これは、教育の世界のみならず、この世のそこここに見られる現象です。私は「物」ではないんだ。「人」なんだ。悩みや苦しみの奥から、そんな叫びが聞こえてきます。「教師」である前に「人」でありましょう。効率主義・成果主義の現代で見失いがちな「自分」を探しましょう。自分探しの基本は、過去でも未来でもありません。「今ここ」の自分です。今、何を感じているのか、どうしたいと思っているのか。自分を大切にするという事は「今ここ」の自分と出会い、その自分に「そうなんだね」「それでいいよ」と声をかけるところから始まります。

自分自身を取り戻す

仕事や役割の中には、無数の「すべき」があります。四方八方「すべき」だらけ。しかも、すればするほど増えていく「すべき」。ある時私は、その無数の「すべき」をこなすために自分自身を封印しました。その時から、よく動けるようになりました。信じられなくくらいの「すべき」「タスク」をこなしていたある日、倒れてしまいました。それはまるで、ネジが切れたようでした。その頃の記憶はありません。病院に通いながら、ゆっくりゆっくりと自分が何が好きで、どんな友だちがいて、何をしていたのかを思い出していきました。それは、「役割」から「自分自身」を取り戻す時間でした。

再会した一つひとつの自分自身に、「これが私か」「そうなんだね」「よろしくね」と挨拶しながら、「すべき」ことだらけの日々から、「素敵」に囲まれた日々へと変化していきました。私の芯は、ちゃんと自分の奥にありました。

自分を大切にする

この世を生きる為に、doing全盛の世界の生き抜くために、奥へ奥へと仕舞い込んだ自分自身。その大切な自分を取り戻そうではありませんか。

 その先には、きっと、楽になって自分を表現できる自分が待っています。「本当に大切なものはなあに?」「本当にやりたいことはなあに?」と自分に問いかけながら、輝いて生きる自分が待っています。そこには、評価も人の目もありません。自由でいきいきとした笑顔の自分がいます。