悩むことは生きること

スクールカウンセラーとして働かせていただいています。わが子の不登校に悩むお母さんもいれば、人間関係について・進路について・親子関係について・・・話にくる子もいます。心をこぼし、涙しながらも最後には前を向いて出て行かれるその姿は、生きようとする美しさに満ちています。

真剣に生きているからこそ人は悩む。時には自分の思いがぐるぐる絡まって、自分自身も絡み取られていることがあります。そういう時は、ほどく先を見つけたり、一緒に切ったり。話すだけ話したら心のうわずみが取れて、その奥から自分自身の思いや解決策が浮き上がったりすることもあります。悩むことは生きること。私はただそこにいて、その話に耳を傾けているだけですが、独り言ではない、誰かを感じながら話すことは大切なことだと知る時にもなります。私という「鏡」を磨いて、その方の心がそのまんまで写るようにしたいと願いつつ。

カウンセリングルーム『沢田の杖塾』は、岡山市中区の操山の山懐にあります。縁側からは操山(みさおやま)と美しい空が見えます。まるで田舎に帰ってきたみたいと言われます。そのうち、縁側の似合う「ばあば」になって、お茶をすすりながら、来られる方のお話をゆったりほっこり聴きたいなあ、なんて思っています。現在の沢田の杖塾主宰の森口章先生は、好々爺という言葉がぴったりの方です。深くやわらかく温かい方。同時に、山登りが大好きなパワフルおじいちゃんでもあります。そろそろ私もトレッキングを再開しようかな。足腰丈夫で、からから笑う「ばあば」になりたいものね。