「投影」という言葉をご存知の方も多いと思います。投影とは、『自分の中にある受け入れたくない不都合な感情や衝動を、他人のものだと思いこむこと。例えば、同僚の一人が嫌いだとして他人を嫌う自分の感情を認めたくないために、「相手はわたしを嫌っている」と自分の感情を相手に押し付けて自分の好ましくない感情をないものにしようとする』ことだと。

「あの人の○○が嫌い」と言う人には、その人自身に同じ要素があることは、意外と多いものです。そして、人のことは良く分かるものです。しかし、自分の事となると見えないし、認めたくない。こういうこと、私は身に覚えがありまくり、です。「あの人、私のこと避けるんだよね。嫌だな」なんて思う時は、たいてい私がその人を避けている時です。分かっちゃいるけど認めたくない。この程度の自分は、認めたくない。そんな自己中心・傲慢さが私にはあります。ほんと、身勝手なものです。

「投影」は無意識の心の動きです。しかし、この「投影」というメカニズムを知っていることは、自分を知る手助けとなります。それは、自分を客観的に見ることができるようになるからです。そして、「もしかして…」と思う時が来て、やがて、自分にもそんな所があると認められる瞬間がきます。そうすれば、その隠し持っていた『認めたくない自分』は消えてしまうのです。

『投影』。自分の無意識を映し出すスクリーンとしてその人が与えられるとは、ちょっと苦しいけれども、自分を知る大切なツールでもあるのです。