こんにちは(*^▽^*)先生元気プロジェクトの籠井です。新年度の子どもたちとの出会い、いかがでしたか?行事満載の一週間、ほんとうにお疲れ様でした。
私が出会った子どもたち・・・壊す子
細身で目つきの鋭いその女の子は、気に入らないことがあると、辺りのものを蹴散らす。声を荒げる。肩をいからせて歩く。そんなふうに、自分から壊していく子でした。可愛い小物やおしゃれが好きですが、それが、友だちとのトラブルになることもしばしば。。。そんなある日、警察から呼び出しがありました。万引きしたのです。その夜、ご両親が学校に来られて話し合いとなりました。そこで分かったのは、ご両親のケンカが絶えず、離婚の危機にあるということでした。そして、その子が何か悪いことをした時には、不仲なご両親が肩を寄せ合って相談する、ということ。そう。その子は、無意識で、壊れそうな家庭をつなぐために悪いことをしていたのです。その子は、関係を壊す子ではなく、壊されてきた子だったのです。そのことに気がついた時の胸に広がる何とも言えない想い。私の中のその子が、健気で愛おしい存在へと変化しました。彼女の行為の奥には、悲しみや痛みがあった。助けてという叫びもある。それ以来、私の声のかけ方が変わりました。「よくがんばっているね」「すごいなあ」・・・始めは、けげんな表情をしていましたが、徐々に徐々に、彼女と私の関係性に丸みが増していきました。学年最後の日、「じゃあな」と言う言葉を残して教室を出て行ったのは、彼女なりの「ありがとう」だったのだと思っています。”壊す”という行為の奥には、”壊された痛み”があることを、つまり、行為(doing)の奥には、その子の本当の気持ち(being)があることを教えてもらいました。
ここまで読んでくださって、ありがとうございました。また、お目にかかれるのを楽しみにしています。