教育の未来

緊急事態宣言が延長され、休校も延長されています。始業式や入学式だけはしたけれども、それ以降全く学校に行っていないとか、3月以来ほとんど生徒と会っていないとか、これまででは考えられないような声も聞かれます。そんな中、「オンライン授業」の要請も相次いでいます。

塾でしている「オンライン授業」は、知識の伝達に重点が置かれています。当然です。塾ですから。では、学校として行う「オンライン授業」の目的は何でしょう。知識の伝達ももちろん大切ですが、学校・学級という枠組みで考えた時に思うのは、「つながり」ではないでしょうか。先生と子どもとのつながり、子ども同士のつながり。離れていても一人ではない。仲間がいる。会話が広がる。笑顔になれる。いつもなら当たり前のことが、かけがえのない大切なことだったと気づかせてもらえたのは、今の状況だからこそです。「つながり」や「温もり」が、今まで以上に心に沁みてきます。人からもらう力が、自分の生きる力となることも意識します。だからこそ、zoomやGoogleによる授業やホームルームの時間がうれしい。塾とは違う、学校ならではのオンライン授業の在り方、きっとあるはずです。

先日のオンラインしゃべラボでもこの話題が出ました。高校の理科の先生が、「実験をしようにも画面越しではできない。家にあるものを活用できないかな…」とつぶやいておられましたが、薬品の成分から家庭にあるもので代用できるものを探すなんて、おもしろそう。何気ない発想が、本物の力になっていく。未来の科学者を育てることになる。そう考えるとワクワクします。

もちろん、コロナは終息してほしい。最前線でコロナと闘ってくださっている方々の心身の健康をお祈りします。同時に、私たちが今ここでできることは何だろう。終息後の世界を思い巡らせながら、今を紡いでいこうと改めて思うSGPです。