先日、ずいぶん前の心病み、病院に行った時のことを思い出しました。実は私、二つの診療所に行ったんです。1つ目は、ビルの中にある診療所。まず、問診票に今の状態を記入して、臨床心理士の方にお話を聴いてもらって、それからドクターの回診。どちらも時間制限がありました。そして、問診票を見ながらドクターは言いました。「これだけコントロールできるのだから、あなたは大丈夫。このまま勤務してください」。体が悲鳴をあげて、ここにやっと来れたのに。問診票じゃなくて、目の前の私を見て!生の話を聴いて!心が叫んでいました。
次に紹介してもらったドクターは、止まらなくなった私の話をじっと聴いてくれました。一通り話し切り、ホッと一息ついた時言われました。「休もう。あのな、コントロールしすぎたから、ここまで重篤になったんよ」って。自分の感情に蓋をして、何も感じないようにして生きてきた。その自覚があるだけに、コントロールしすぎと言われてホッとして、やっと休めると思ってホッとして。そこから、自分を取り戻す作業が始まりました。内側から感情がほとばしり出るまで待ちました。振り返ると、かけがえのない愛おしい時でした。病んだからこそ、本来の自分に再会できた。
「目の前のその人を大切にする」「その人の存在に温かい関心を持つ」「話は最後まで聴く」大切な私の原点。でも、どれもこれもまだまだ途上。それでも、自分の原点を思い出して本当によかった。明日からまた、一歩ずつ。