「ネパールに学校を」。何となく浮かび上がったその気持ちが、はっきり根付いたのは、新聞でネパールに学校を作った人の記事を見た時からでした。200万で建てられると知ってからは、コツコツと貯金を始めました。そんなある日、母が脳梗塞で寝たきりになり、オールバリアフリーの家を建てることにしたのです。「ごめんね。学校じゃなく、自分の家を建てます」そう謝って、それまで貯めていたお金を使いました。
最近、ふと、岡山市にお勤めのネパールの人が地元に学校を建てたというニュースを目にしたんです。忘れていた気持ちが蘇ってきた数日後、探し物をしていて、あの新聞の記事を見つけました。1999年9月29日の切り抜きです。今は、そんなに余裕はないけれども、でも、いつの日にか「ネパールに学校を」の想いを叶えたいなと思う自分がいます。
そういえば、大学生になった頃、フルートを吹きたいと思ったのですが、(なんとなくずっと憧れていたんですよね)「フルートを吹くとたらこ唇になる」と言われ、そりゃ困るとあきらめていたんです。当時は高くて買えなかったですしね。それが、休職中に「好きなことをやってごらん。すべきことじゃなくてね」と言われ、フルートを始めました。今も、時々吹いています。たらこ唇にはなってないよ。
自分の内側から起こった気持ちは、いつか時を経て叶うことがある。その希望を胸に生きるのは、楽しいね。形が変わったとしても、自分の想う時でなくても、夢が叶うと信じて生きるのは、すでに夢を叶えたのと同じかな。そう思うと、未来の自分が笑っている気がします。ね。