「自己実現」。この言葉の意味を、株式会社MEXUS代表の中西哲則氏は、こんなふうに書いておられます。
自己実現は、「自分の夢を叶えるための自己成長」のような意味で使われることがあります。例えば、「○○のようになる。△△できるようになる」などの今の自分とは違う何かになろうとすることです。「自己実現できる仕事がしたい」という言い方もよく聞きます。しかし、これは全くの誤用です。自己実現は、ありのままの「状態」であることをいいます。マズローによると、人間はすべての欲求を満たすことで「人間本来のありのままの姿」になるとしました。この人間本来の姿になっていることを「自己実現」といいます。…そのうえで、「人間本来の姿」を次のように状態だと書かれています。
・先入観がなく、ありのままに物事を捉えることができる。
・客観的で判断力があり、感情的にならない。
・超然としていて不運に悩まない。
・他人を助けることに幸福を感じる。
・他人と自分を尊重できる。
・勇気があり、失敗を恐れない。
・周りの意見に流されず、自分で意志決定ができる。
つまり、「自分に偽りなく好きなことをしていて、かつ、それが社会貢献になっているような状態」を自己実現といいます。自己成長との違いです。
というような内容です(できるだけニュアンスが変わらないように抜粋したつもりです)。なるほど。学校現場では、自己実現と自己成長を同一に考えていました。いや、それは私だけか?けれども、「自分のしたいこと=社会貢献」となると、お金に縁があるかどうかは別にして、人生の充実感はありますよね。人間本来の姿って、なんと素晴らしい!人は、もともとそのようなシンプルな者として生まれてきたのかもしれないな、それにしても、今の自分とはほど遠いなーなどと思いながら、自己実現について思い巡らせています。自己実現、あなたはどう捉えておられますか?