私が出会った子どもたち・・・ブランコの少女

こんにちは(*^▽^*) 先生元気プロジェクトの籠井です。GW、皆さま、英気を養われましたか?

私が出会った子どもたち・・・ブランコの少女

その子は、誰よりも早く学校に来て、ブランコに乗っていました。毎朝、毎朝、ゆらゆらゆらゆら。。。その姿があまりに寂しそうだったので、つい、声をかけました。背が高くてほっそりとした女の子です。服は少し汚れた感じで、梳かしていないと思われる髪の毛は、微妙に絡んでいました。「早いね」「うん」。最初の会話はこれだけでした。それから、時々ブランコに揺れながらおしゃべりをするようになりました。母一人子一人だということ。お母さんは、夜働いているので、晩ご飯はいつも一人だということ。お母さんが朝帰ってくると、ゆっくり寝たいから学校に行くように言われること。勉強はやりたいけど、よく分からないこと。朝ご飯はほとんど食べないこと。ぽつぽつと話すその内容に、胸が痛くなりました。時には、1つのパンを分け合って朝ご飯にする事もありました。「家庭の事情に入り込み過ぎないように」と注意されました。でも、なんとなくほっとけなくて。やがて、その子は転校していきました。いつとは気がつかないうちに、ひっそりと。

家族がいて、一緒にご飯を食べて、みんなで眠る。その当たり前のことが、実は、当たり前ではないこと。今、ここに生かされていることは、信じられないくらい幸せなこと。奇跡だということ。そんなことを教えてくれた子です。

ここまで読んでくださって、ありがとうございます。またいつかお目にかかれるのを楽しみにしています。