弱さのちから②

弱さについて、いろいろと思い巡らせています。sgpも「弱さ」を大切にしています。『しゃべラボ』は、弱さを出す場です。人は、強い自分だけでは生きられません。弱音を吐き出してこそ、次に進めるのです。時にそれは、ただ受けとめてもらうだけでいいし、励ましやアイデアをもらって進めることもあります。そんな仲間がいると思うだけで安心するものですし、心の中にそのような人を思うだけでホッとすることもあります。だからこそ、『弱さのちから』という本は、私の中でこれだけ響くのでしょうね。

さて、今日は、3人の人を紹介します。「弱さのかなたにある光」という章の中で、若松氏は3人の人とその言葉を紹介されています。一人目はドイツのメルケル首相。その言葉を抜き書きしてみます。

ー私たちの社会は、一つひとつの命、一人ひとりの人間が重みをもつ共同体なのですー(略)ー日常生活で「交わり」の中にいるとき、私たちはなるべく「弱さ」を隠そうとします。「強がる」ことが多いようにも思います。そのいっぽうで、信頼できる人と「つながり」を感じるときは、安心して「弱く」あれるのではないでしょうか。それだけでなく、弱いところを見せながらも、互いに助け合うということも起こる。人は、弱くあることによって強く「つながる」ことが少なくないのですー

メルケル首相は、こんな言葉も言われます。ー人間はそもそも自分を愛し、自分を信じ、自分自身を理解していなければ他者を愛することもできませんー

二人目は、ニューヨーク州のクオモ知事。彼は、ーコロナの危機の中で、的確な指示と洞察力、さらに、「弱い」立場にいる人を守ることと「いのち」が最も大切であり、「いのちを犠牲にして経済を加速させる、そんなことを言うアメリカ人はいないはずだ」ーと言っています。もちろん、現実を踏まえた上で。そして、次の5つの信条を毎日呼び掛けています。

①タフであること ②賢明であること ③規律を守ること ④歩調を合わせること ⑤愛を忘れないこと これらのありようを根底から支えているのは「愛」であると。利己主義の壁を打ち破るのは「愛」にほかならないと。

三人目はローマ教皇フランシスコ。ーこのパンデミックは、苦しむ人々の間には違いも境界もないことを、わたしたちに思い出させました。わたしたちは皆、弱く、平等で、かけがえのない存在です。今起きていることは、私たちの内面を揺さぶります。今こそ、不平等をなくし、全人類の健康を損ねる原因である不正義を正す時ですー

弱さこそがちから。自分の弱さを認め、受け入れることから始まる新しい歩み。さあ、一歩踏み出しましょう。愛すべき自分の弱さとともに。

 

 

「弱さのちから②」への1件のフィードバック

  1. 今日、この記時を改めて読んで、自分の「弱さ」が愛おしく思えました。
    仕事と家庭の両方でパニックになりそうなほど忙しい日々です。頑張って、
    気を使いすぎて我慢して心が弱っているのに言い出せない弱い自分がいます。
    「助けて」と職場の人に言ってみよう!!助けてくれなかったら・・・と思いますが。
    とりあえず言ってみようかな!!断られて傷つくかもしれませんが。その時は・・・

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