トイレ掃除に思う

私は現在、米沢興譲教会の中にある「トータル・カウンセリング・スクール」でお仕事をさせていただいています。教会には、本当にさまざまな方が来られます。先日は、遠くから一人の女性がトイレ掃除のために来られました。業者の方ではありません。ボランティアで来てくださったのです。

その方が掃除をすると、床はピカピカ。壁もピカピカ。便器もピカピカ。どうすればこんなにきれいになるのかと驚くほどです。「ピカピカ」という言葉では足りない美しさです。真新しく蘇るのです。まさしく、ご自身が雑巾や箒と一体となったという感じなのです。

生まれ変わったトイレを見ながら自分に問いかけます。「私は、こんなふうに何かに本気で取り組んできたかな?」。もちろん、教師の仕事にはやりがいも感じていましたし、天職だとも思っていました。ともに笑い、ともに泣き、多くの思い出を共有しました。途中で退職したけれど、悔いのない教師人生だったと思っています。

では、この問いかけはどうして出てきたか?‥…どうやら私の中には、これからの人生を悔いなく生きたいという思いがあるようです。人生100年時代。しっかりとゴール設定し、今できることに喜びをもって取り組んでいこう。そう。そんなことを思い巡らせている私がいます。「ありがとう。いい人生だった」そう言って人生に別れを告げたいものです。