それでいい…

「それがいい」と「それでいいの」。この違い、わかりますか?

先日、「これが私。だから、それでいいの」と言う言葉に、その人の諦めを感じました。

この自分、それが私、それでいい…この時の「それでいい」は自己受容の言葉です。自然な気持ちでの「今、ここ」の自分に、「そうだよね。これが私なんだよね。そう。それでいいよ」と言う言葉には、赦しの意味もこもっています。ダメだと思っていた自分への赦し。ところが、「それでいい!」とか「それでいいの」となると、押しつけとか開き直りのにおいがしませんか?

自己受容は、無理やりでも開き直りでもなく、ごくごく自然に「ああ、そうか」とやってきます。そして「これが私なんだ。それでいいんだな」とちょっと深めの呼吸と共に、自分の中に落ちていく。自己受容は、誰の為でもない。自分の為。人の顔色を見たり、調子を合わせたり、無理やり言い聞かせるものではありません。ある時ふいに、ストンと腑に落ちる。それは、そこまでのモヤモヤした思いや自分への諦めに近い感覚や葛藤の霧が、一瞬で晴れる感じ。「それでいい」「それこそが私」「弱くて小さくて自信がない私」「それが私、それでいい」「その私を慈しんでいこう」。そんな解放への一歩です。

自分を一番赦していないのは、自分自身かもしれません。だからこそ、素直にしなやかに「それでいいんだよ」「それでいい」を言いたいものです。だって、一人ひとり、かけがえのない大切な存在なんですもの。「それでいいよ」「そのまんまで素敵だよ」。